SUS303とSUS304の基本特性比較
まずは両鋼種の化学組成と硬度、耐食性、加工性を比較します。これにより、用途に応じた適切な選択が可能です。
| 項目 | SUS303 | SUS304 |
|---|---|---|
| クロム含有量 | 17〜19% | 18〜20% |
| ニッケル含有量 | 8〜10% | 8〜10.5% |
| 硬度 (HV) | 160〜200 | 150〜200 |
| 耐食性 | 一般耐食性、応力腐食割れに注意 | 耐食性が高く幅広い環境で使用可能 |
| 加工性 | 加工性向上のため硫黄添加、切削加工に適す | 標準的な加工性、冷間加工で硬化 |
| 主な用途 | 精密部品、ねじ、機械部品 | 食品機器、化学機器、配管、建材 |
耐食性と硬度の違い
SUS304はSUS303より耐食性に優れ、酸性環境や食品加工など幅広い用途に対応します。一方、SUS303は硫黄添加により切削性は高いものの、応力腐食割れに弱いため使用環境の選定が重要です。
- SUS303:切削加工に優れるが耐食性は中程度、応力腐食割れに注意
- SUS304:耐食性が高く、冷間加工で硬化するため用途に応じて硬度調整可能
硬度と加工性の関係
硬度は加工性や耐摩耗性に直結します。SUS303は切削加工に優れるため精密部品に適していますが、SUS304は冷間加工で硬化するため、曲げ加工や穴あけの際に注意が必要です。
| 加工方法 | SUS303 | SUS304 |
|---|---|---|
| 切削加工 | 容易、工具寿命延長 | 硬化部分は注意、150〜180HVが加工性と耐久性の最適範囲 |
| 曲げ加工 | 加工性良好 | 180HV以上は割れや亀裂のリスク |
| 溶接加工 | 一般的な溶接条件で可能 | 高硬度部分は焼鈍や溶接順序でひずみ制御 |
用途別の最適選定例
用途に応じた硬度と加工性のバランスを考慮することが重要です。
- 食品機器・厨房機器:SUS304 150〜170HVで加工性優先
- 精密機械部品:SUS303 160〜180HVで切削性重視
- 化学装置・耐摩耗部品:SUS304 180〜200HVで耐摩耗性重視
- 建材・配管:SUS304 160〜180HVで耐食性と加工性のバランス
よくある質問
まとめ
SUS303とSUS304は見た目や基本組成は似ていますが、加工性、耐食性、硬度特性に違いがあります。用途や加工条件に応じて適切な鋼種を選ぶことが、部品の耐久性と加工効率を最大化する鍵です。本記事では、sus303 sus304 違いを軸に、硬度、耐食性、加工性、用途別の最適選定まで徹底解説しました。





